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油汚れはどう落とす。その2.ポリシャ―編

油汚れはどう落とす。
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油汚れは、なぜ常温で落ちたのか?

 一般的に、頑固で落ちにくい油汚れ、なかなか落とすのは、大変ですよね。

台所周り、換気扇周りの汚れであれば、高い温度出るスチーマーなどと洗剤や重曹の組み合わせで落とすことは可能です。

 しかし、洋服や繊維にしみこんだ、油汚れとなるとなかなか簡単にはいきません。

繊維、特にウールや木綿などの天然繊維は、高温によて、繊維自体が縮んでしまうからです。それだけでなく、高温にすることによって、色落ちの原因にもなったりするからです。

では、まず前回のおさらいから

前回その1.のおさらい

  前回、マットにこびりついた油汚れを、70度のお湯と、アルカリ洗剤、アルカリ助剤を使用して洗濯機で約30分洗浄しました。通常であれば、この時点で油汚れは落とすことが出来ます。しかし、汚れが頑固だったこともあり残念ながら一回では落とすことが出来ませんでした。なので、同じことを3回繰り返しました。

 しかし、3回の洗浄の努力も実らず洗濯機だけの力だけでは、油汚れを落とすことが出来ませんでした。

普通のクリーニング屋さんは、これ以上クリーニング屋をしても繊維が傷んでしまうのでギブアップしてしまいます。

 弊社は長年の経験からもう独自の方法で、チャレンジしました。

 常温の水とポリシャー洗いです。

すると、3回洗って落ちなかった油汚れが、常温でおとすことができました。

だったら、はじめからポリシャー洗いをすればよかったのでは?

と思いますよね。

そうではないのです。はじめからポリシャー洗いをしても、全く油汚れは浮いてきません。効果はありませんでした。

 最初に70度のお湯と洗剤で洗うことにより、油をある程度、繊維から引き離すことが出来たのです。つまり、70℃で洗うことにはとても意味があるのです。

しかし、高温で洗うことにより油汚れを落とすことは可能なのですが、同時に繊維を傷めてしまうのです。

今回、油汚れが付いたマットは、化学繊維(ポリエステルとナイロン)を使用して作られています。

では、油汚れが落ちた要因について、繊維に目を向けていきたいと思います。

化学繊維の特徴

化学繊維、代表的な化学繊維としてアクリル、ナイロン、ポリエステルがあります。一般にこの3つの繊維を3大合成繊維と言います。

アクリルナイロンポリエステル
似ている繊維羊毛・シルクシルク木綿
強度強い強いきわめて強い
耐久性高い高い高い
耐熱性190°~240℃180℃238℃~240℃
水分率1.2~22.03.5~55.00.4~0.5
伸び率25~55025~66020~50
汚れやや落ちにくい落ちやすい落ちにくい
逆汚汚染×
メリット染色〇、色落ち〇乾きが早い給水性が低く乾きやすい

みなさんの生活にも身近にあるある化学繊維。それぞれの繊維に特徴があります。注目したいのがのラインと、のラインの場所です。耐熱性や伸縮性、逆汚染の問題です。

温度を上げることによる繊維の伸縮性

 温度を上げて洗ったことにより、繊維は急激に伸びたり縮んだりします。

特に、厨房の入り口に敷かれていたマットは、踏み固められ繊維が潰れ、潰れた場所に油が堆積していきます。堆積した油汚れが、70℃の高温で一度は、はがされるのですが、逆汚染という現象も起こります。逆汚染と繊維の縮む現象でで、洗濯機の中でさらに油汚れが戻って再付着してしまったのです。

ポリシャー洗いのメリット

 そこで、ポリシャー洗いを行いました。

では、ポリシャー洗いで洗ったメリットは、何だったのでしょうか?

ポリシャー洗いをしたことで、ブラシの回転によりブラッシングして絡みついた繊維の穂先をほどく効果があったのです。

皆さんも、髪の毛をくしでとくのと一緒です。

ポリシャーのブラシで絡みついて繊維をほどいて、洗剤を繊維の間に入りやすくしたのです。

落としにくかった油汚れが落ちた理由

洗濯というと、汚れを落とすために、洗剤の力や、温度の力ばかりを考えがちです。

しかし、汚れが付いた面、繊維の表面がどうなっているか?も、汚れを落とすにはとても重要な要素となるのです。

人それぞれ髪に合わせシャンプーを変えるようなものです

汚れは、繊維の奥に入れば入るほど落としにくくなります。繊維に手が届く環境を作り、洗剤を入りやする。

皆さんも日々の洗濯の際、なかなか汚れが落ちない汚れやシミがあれば、まずは、洗剤ではなく。

何の繊維から出来ているのか?

考えてみてはいかがでしょうか?日々の洗濯も楽しくなるのではないでしょうか?

お問い合わせ

和協クリンシン株式会社

〒206-0802

東京都稲城市東長沼1439

TEL:042-377-7165

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